舞姫
昂「じゃあ下の連中に姫になったことを
伝えなければいけませんね」

玲「だな!
早く行こうぜ」

そう言って私達は幹部室を出た

・・・ガヤガヤ

玲「おい!お前ら静かにしろ!」

シーーーーーン

ぉお切り替えがいいねー

昂「紹介する
うちの姫になった藍沢幸華ちゃんだ」

蓮「幸華、なんか一言・・・」

幸『うん』

そう言って私は下っ端のいる1階に降りた

幸『こんにちは、藍沢幸華です
蓮司達と同じ学校で高1、16歳です
姫っていっても年は皆と
大して変わらないし、
私は皆と友達や家族みたいに
なれたらいいなと思ってるので
敬語とかいらないよ
あと皆、私のことは
別に守ろうとか思わなくていい
自分のことは自分守る
私のこと守る前に自分を守りなさい
自分を犠牲にしてまで
私を守ろうとしないで
これからよろしくね?

・・・こんな感じでいい?』

蓮司達の方を見て聞いてみる

蓮「あぁ、十分だ
文句ある奴いるか?」

「いいえ!」
「総長が認めた方なら間違いないっす!」
「とっても美人さんですね!」
「友達とか家族みたいになりたいです!」
「「「「幸華さんサイコー!!!!」」」」

幸『さん付けはヤダな
せめて幸華ちゃんがいいなぁ』

「「「「幸華ちゃん!!!!」」」」

「幸華ちゃん!
俺、天野宙夢!
俺らはまだまだ弱くて自分を守るのに
精一杯で幸華ちゃんのこと
守るのには全然力が足りないと思うけど
いつか必ず自分も幸華ちゃんも
守れるくらい強くなる!
そうなれるように頑張る!
幸華ちゃんみたいな人が
俺らの姫で超嬉しい!
なんか上手くまとめられないけど
これからよろしくおねがいします!」

「「「よろしくおねがいします!!!!」」」

幸『こちらこそ』

玲「じゃあそんなわけで解散!」

玲於声で下っ端の皆が散っていく

昂「じゃあ部屋に入りましょう」

棗「蓮司、俺コンビニ行ってくる」

蓮「あぁ、気をつけて行けよ」

棗「うん」

小さい声で棗がそう言って
出掛けたのを見送って
あたし達は幹部室に戻って
さっきいた席に座った

幸『棗って喋るんだね』

玲「そりゃ喋るに決まってんだろ」

昂「棗は何故かあまり人との関わりを
持とうとしないんです
俺たちも話返してくれるように
なるまで時間がかかりました」

蓮「多分棗はかなり大きな闇を持ってる
俺らじゃそれをどうすることも
出来なかった」

昂「棗についてわかることは
男女関係なく心を許してる人以外に
相手から触れられると
パニックを起こして
失神してしまう事と
喧嘩が強いってことだけです
後は、家庭のことなど
何も分からないんです」

玲「無理やり聞くのも良くないと思って
棗から話すのを待ってるんだが
全然話してくれねぇんだ」

蓮「それで、
連れてきて早々で悪いんだが
幸華に頼みたいことがあるんだ」

幸『うん』

蓮「棗のことを助けてやってくれ
救ってやってくれ」

幸『・・・わかった
私のやり方でどうなるか
棗次第だよ?
それでもいいなら・・・』

蓮「あぁ、やり方は幸華に任せる
頼む」

玲「俺からも頼む」

昂「お願いします」

幸『わかった』
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