絆
あたし、らいとがいなくなったら、生きてけないって本気で思った。
「右から2つ目です。」
「ありがとうございます。」
あたしは、先生に頭を下げて、病室に向かう。
トントン。
冷静になり、ドアをたたく。
ココは、1人部屋だから。
「はい。どうぞ。」
元気ならいとの声だ。
ドアを開ける。
「なな!」
さっきよりも元気な声で、らいとが叫ぶ。
「らいと大丈夫。って、元気そうで良かった。」
心からそう思う。