絆
11.まさかの再会
ピーンポーン。
あっ、かいとが来た。
と分かる。
あれから、ほぼ毎日来てくれるから。
玄関を開けるとやっぱりかいと。
「おはよう。」
「おはよう。」
あたし達は、朝の挨拶を交わし、それぞれの自転車に乗る。
そして、学校。
「じゃあまた帰りにね。先に帰るなよ。ちゃんと迎えに行くから。」
「分かった。」
そして、今日の帰りの約束をした。
キーンコーンカーンコーン。
学校が終わった。
「なな。一緒に・・・」
「お~い。なな行くぞ。」
ゆいの言葉を遮り、2年の教室に来たばかりのかいとが叫ぶ。
あたしは、大きい声のかいとしか耳に入っていなかった。
イヤ違う。
ゆいの言葉は、入ってきたけど、受け入れなかっただけ。
と思いつつ、かいとと自転車置場に向かった。