愛しき日々へ



「………え、っと。砂羽くん、だよな?」

「そうですけど…。」

強いて言えば君ではねーけどな。

「これは、また…化けましたね。」

化けたってどういう意味だ、こら。

紅夜と銀一の声に眉を寄せているといち早く俺の不機嫌に気づいた紅夜が弁解してくる。

「いや、悪い意味とかじゃなくて…。
つーか、お前さん昨日はフードにマスクだったよな?」

「マスクは喉痛めてたからで、フードは日焼け予防ですけど?」

そういうと、2人は納得したように数回頷いてふとテーブルで食べている2人を見ると物欲しそうな顔でもう一度俺を見た。

「………20分あれば作りますけど?」

その物欲しそうな顔は苦手なんだよ。俺。

「よしっ!」

「ありがとうございます。」

2人の笑顔に内心ため息をついてキッチンに戻る。

まぁ、べつにいいけどな。

というか、どのタイミングで女だって言えばいいんだろう…。


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