愛しき日々へ
「てか、ゲーセンが初って言うのにも驚きだけどな。
砂羽ちゃんや、普段どこいって遊んでるわけよ。」
「基本、家で本読んでるから外でないし。出たとしても学校かスーパーとか?」
外行くよりも本読んでたほうが楽しかったしな。
特にどこか行きたいって思うこともなかったし。
「お前さんは引きこもりか。ショッピングとかおしゃれとかに興味ないの?」
「人多いとこ嫌い。おしゃれってあんまよくわかんないし服は着れれば何でも良いし。」
「おいおい、年頃の女の子。しっかりしろよ~。」
紅夜はそういって笑みを浮かべている。
なんか、銀一の紅夜のイメージは変わった。
話したら結構気さくだし、面白い。
実は良い奴だったりするのかな。
「そもそも、なんで服がメンズなんですか?」
「そうだよ!砂羽ちんレディースは?スカートとか短パンとかもってないの?」
なんで、っと言われても。
「メンズのほうが動きやすいし男に間違われるならそれはそれでいいかなって…。」
そういうと、辺りにしーんっとした空気が広がった。
「お前は……。」
隣にいた龍にどこか呆れたような表情をされたのはなぜだ。