Lightning
「わかった」

コリンズに背を向け、ジョンは歩き出す。

「…どうせ小川と懇意にしている、うちの社長の差し金だろう…小川が頼みもしないのに日本まで行かなきゃならない…タダ働きみたいなもんなんだろうが…」

「…第13旅団は、日本の海田駐屯地にあるらしいの…ティルトローター機を手配しておくの…」

コリンズが微かに笑う。

社長の性格を、ジョンもコリンズもよく知っている。

儲けが出なくても、業務の範囲外で義侠心を働かせる。

非情で冷たいふりをしていても、そういう熱い一面を持つ男だった。

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