Lightning
緩やかなカーブを走り抜けていくトレーラー。

その後を、ジョンは追いかける。

横滑りする足を必死に踏ん張り、左手でアスファルトを引っ掻いて制動をかけながら、離されないように追跡し続ける。

コリンズをこのまま連れていかれる訳にはいかない。

何としても取り戻さなければ。

走り続けていたジョンは。

「!!」

突然頭上から振り下ろされる鈍器に打ち据えられそうになり、咄嗟に横に飛び退いて回避した。

「いい反応だな」

鈍器を振り下ろしたのは、ロスティスと同じ黒い特殊作戦用義体の男だった。

頬のこけた痩せ顔の男。

手にしているのは、対サイボーグ用の高電圧スタンロッド(電磁警棒)だった。

道路を叩いたそれは、アスファルトに蜘蛛の巣のような罅割れを作っている。

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