Lightning
「裁いたつもりか。気に入らないな」

拘束されたままのコリンズを押し退け、ロスティスは高周波ククリナイフを抜く。

呼応するように、ジョンも高周波ブレードを抜刀する。

「もう人質の女もいらん。お前さえ殺せば、小川も容易く暗殺できる」

「正解だ。俺を殺さなければ、貴様の思い通りにはできん」

得物を手に、構える両者。

…離れた位置で、タンクの爆発する音がした。

それを切っ掛けに。

「「おおおおおおおおお!」」

二人は殺し合いを始める!

ロスティスの横薙ぎ!

ジョンはこれを仰け反った姿勢でスライディングして躱す!

顎を掠める刃。

銀髪の前髪も僅かに斬られる。

ジョンは素早く体勢を立て直し、背後に回り込んでロスティスに斬り下ろし!

しかしロスティスは背を向けたまま、ククリナイフだけを向けて斬り下ろしを受け止めた。

同時にNRSナイフ型消音拳銃をもう片方の手で抜き、グリップの方から発砲!

再び仰け反って、発射された12.7ミリ弾を回避するジョン。

その体勢の崩れを狙って、ロスティスはジョンの腹を蹴る!

< 83 / 90 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop