心を全部奪って
静かになった霧島さんをベッドに残して、私はそっとベッドから抜け出した。
床に落ちていたブラウスを羽織ってバッグを手にすると。
靴を履いて、慌てて部屋を飛び出した。
カンカンと階段を踏み鳴らしながら、同時にブラウスのボタンを留めていく。
駅までの薄暗い道を、急ぎ足でひたすら歩いた。
少し怖いけど、暗くて助かったと思った。
涙がいつまでも、止まりそうになかったから…。
悔しいけど、
霧島さんは何ひとつ間違ってはいない。
間違っているのは、
どう考えても私だ。
このまま工藤さんと付き合ったって、
傷つくのは女の私。
だけど…。
それよりも前に、
霧島さんにひどく傷つけられてしまった。
その傷があまりに深くて、
痛くて…。
もうどうしたらいいのかわからなくて。
かえって工藤さんに会いたくなってしまう私だった。
床に落ちていたブラウスを羽織ってバッグを手にすると。
靴を履いて、慌てて部屋を飛び出した。
カンカンと階段を踏み鳴らしながら、同時にブラウスのボタンを留めていく。
駅までの薄暗い道を、急ぎ足でひたすら歩いた。
少し怖いけど、暗くて助かったと思った。
涙がいつまでも、止まりそうになかったから…。
悔しいけど、
霧島さんは何ひとつ間違ってはいない。
間違っているのは、
どう考えても私だ。
このまま工藤さんと付き合ったって、
傷つくのは女の私。
だけど…。
それよりも前に、
霧島さんにひどく傷つけられてしまった。
その傷があまりに深くて、
痛くて…。
もうどうしたらいいのかわからなくて。
かえって工藤さんに会いたくなってしまう私だった。