心を全部奪って
5月の最終日。
今日は締めの関係もあって、経理部は大忙し。
美帆ちゃんも例に漏れず、お昼休みもデスクで仕事をしている。
こんな日は仕方なく、一人で社員食堂に向かう。
窓に向いたカウンターテーブル。
一人で食事をする人にはピッタリの席だ。
スマホをいじりながらワンプレートのランチを食べていたら、
私の隣にコトンとトレーが置かれた。
「隣、いい?」
聞き慣れた声に、ハッと顔を向ける。
「霧島さん…」
「ここ、眺めがいいな。
めったに社食には来ないから、連れもいないんだ。
いいかな?」
人懐こい笑顔の彼に、どうぞとぶっきらぼうに答えた。
別に私の席じゃないし、
好きなところに座ればいいんじゃない?
今日は締めの関係もあって、経理部は大忙し。
美帆ちゃんも例に漏れず、お昼休みもデスクで仕事をしている。
こんな日は仕方なく、一人で社員食堂に向かう。
窓に向いたカウンターテーブル。
一人で食事をする人にはピッタリの席だ。
スマホをいじりながらワンプレートのランチを食べていたら、
私の隣にコトンとトレーが置かれた。
「隣、いい?」
聞き慣れた声に、ハッと顔を向ける。
「霧島さん…」
「ここ、眺めがいいな。
めったに社食には来ないから、連れもいないんだ。
いいかな?」
人懐こい笑顔の彼に、どうぞとぶっきらぼうに答えた。
別に私の席じゃないし、
好きなところに座ればいいんじゃない?