心を全部奪って
「どうしたの?」
霧島君が真剣な目で、私の手首を掴んでいる。
「片付けは後でいい」
「え…?」
そのまま手を引いて、リビングへと移動する霧島君。
真っ赤なソファーの上にちょこんと座らされた。
その隣に霧島君も座る。
じっと見つめられて、急激に頬が熱くなってしまう。
一体、何なんだろう…?
「なぁ」
「なに?」
「今食べた夕飯って、どういう意味?」
「え…?」
「メシなんかさ、近所に食うところがいくらでもあるし。
弁当屋だってあるのに。
なんでわざわざ一回分の材料を買って、俺に作ってくれたんだ?」
「そ、それは…」
どうして霧島君は、わざわざそんなことを聞くんだろう。
「お、お礼、かな。
霧島君には、本当にお世話になったから…」
せめて、何かお礼をしたかった。
料理なら、食べてしまえば何も残らないし。
感謝の気持ちを込めることが出来るから。
霧島君が真剣な目で、私の手首を掴んでいる。
「片付けは後でいい」
「え…?」
そのまま手を引いて、リビングへと移動する霧島君。
真っ赤なソファーの上にちょこんと座らされた。
その隣に霧島君も座る。
じっと見つめられて、急激に頬が熱くなってしまう。
一体、何なんだろう…?
「なぁ」
「なに?」
「今食べた夕飯って、どういう意味?」
「え…?」
「メシなんかさ、近所に食うところがいくらでもあるし。
弁当屋だってあるのに。
なんでわざわざ一回分の材料を買って、俺に作ってくれたんだ?」
「そ、それは…」
どうして霧島君は、わざわざそんなことを聞くんだろう。
「お、お礼、かな。
霧島君には、本当にお世話になったから…」
せめて、何かお礼をしたかった。
料理なら、食べてしまえば何も残らないし。
感謝の気持ちを込めることが出来るから。