心を全部奪って
「なぁ、朝倉…」
「ん?」
「これで、終わりにしようとしてないか?」
「え…?」
「ありがとうって俺に礼を言って、さよならしようとしてないか?」
考えていた事をあっさり当てられて、返す言葉を失った。
「やっぱり…」
はぁーっと盛大なため息をつく霧島君。
その姿を見ながら、ぎゅっと両手を握りしめた。
「俺、朝倉に礼を言われたいから、色々やって来たわけじゃねーよ。
前にも言ったけど、あんたが好きだから、あんたをアイツから奪いたかったから。
だから必死になってたんだ」
あークソッ!
そう言って霧島君がワシャワシャと右手で髪を掻き毟った。
「なぁ…。
まだ工藤課長に未練があるのか?」
「そんなの、もうとっくにないよ…」
もう今は、あの時別れれば良かったっていう後悔しかない。
「今、フリーだよな?
誰と付き合ったっていいんだよな?
それなのに、俺をその対象にはしてくれないのか…?」
私を真っ直ぐに見つめる霧島君の瞳は、濡れたようにキラキラとしていた。
「ん?」
「これで、終わりにしようとしてないか?」
「え…?」
「ありがとうって俺に礼を言って、さよならしようとしてないか?」
考えていた事をあっさり当てられて、返す言葉を失った。
「やっぱり…」
はぁーっと盛大なため息をつく霧島君。
その姿を見ながら、ぎゅっと両手を握りしめた。
「俺、朝倉に礼を言われたいから、色々やって来たわけじゃねーよ。
前にも言ったけど、あんたが好きだから、あんたをアイツから奪いたかったから。
だから必死になってたんだ」
あークソッ!
そう言って霧島君がワシャワシャと右手で髪を掻き毟った。
「なぁ…。
まだ工藤課長に未練があるのか?」
「そんなの、もうとっくにないよ…」
もう今は、あの時別れれば良かったっていう後悔しかない。
「今、フリーだよな?
誰と付き合ったっていいんだよな?
それなのに、俺をその対象にはしてくれないのか…?」
私を真っ直ぐに見つめる霧島君の瞳は、濡れたようにキラキラとしていた。