心を全部奪って
お風呂から出ると、霧島君はソファーに座ってテレビを観ていた。
「お?出た?お茶入れておいたよ」
「わ、ありがとう」
床にペタンと座って、早速お茶をいただいた。
「髪、乾かす?ドライヤーあるよ」
「いい。自然乾燥にする」
お茶を飲みながら、私もテレビを観てみる。
やっているのは、クイズ番組のようだ。
「これって麦茶?」
「うん、そうだけど?」
「ねぇ。前にここに来た時、霧島君が出してくれたお茶があるでしょう?
なんか独特な味がしたんだけど、あれって何ていうお茶?」
「あー、あれ?」
そう言って霧島君が、ピッとテレビをリモコンで消した。
「あれさ、アルコールを素早く分解するお茶なんだ」
「えっ、そうなの?」
「100gで軽く1000円超えるんだけど。
俺、酒に弱いからさ。
会社の接待の後とかに必ず飲むんだ。
そしたら翌朝響かない」
「へぇ…」
なるほど。
だから最初にここに来た日、あんなに酔っていたのに急に元気になったんだ。
それなのに『俺があの程度の酒で酔うかよ』って言ったよね。
お茶のお陰だったくせに。
なんかズルイよね。
「お?出た?お茶入れておいたよ」
「わ、ありがとう」
床にペタンと座って、早速お茶をいただいた。
「髪、乾かす?ドライヤーあるよ」
「いい。自然乾燥にする」
お茶を飲みながら、私もテレビを観てみる。
やっているのは、クイズ番組のようだ。
「これって麦茶?」
「うん、そうだけど?」
「ねぇ。前にここに来た時、霧島君が出してくれたお茶があるでしょう?
なんか独特な味がしたんだけど、あれって何ていうお茶?」
「あー、あれ?」
そう言って霧島君が、ピッとテレビをリモコンで消した。
「あれさ、アルコールを素早く分解するお茶なんだ」
「えっ、そうなの?」
「100gで軽く1000円超えるんだけど。
俺、酒に弱いからさ。
会社の接待の後とかに必ず飲むんだ。
そしたら翌朝響かない」
「へぇ…」
なるほど。
だから最初にここに来た日、あんなに酔っていたのに急に元気になったんだ。
それなのに『俺があの程度の酒で酔うかよ』って言ったよね。
お茶のお陰だったくせに。
なんかズルイよね。