心を全部奪って
全部塗り替えてあげる
窓際に沿うように置かれたシングルベッド。
その場所に、俺とひまりは向かい合って座っている。
ベッドサイドのチェストの上にある間接照明が、俺達の周りを優しく照らしていて。
ひまりは少し潤んだ瞳で、俺のことを真っ直ぐに見つめていた。
もうどれくらい、
この瞬間を待ちわびていただろう。
ずっと
キミに触れたいと思っていた。
でもそれは
キミのその身体だけじゃなくて
その奥にある
キミの心に
触れたかったんだ……。