piano
ぼわっと、おばあさんの全身が緑色に光った。目玉も飛び出し、ごわごわと髪が揺れている。

肉食獣のように鋭い牙を剥き出した姿は、狂った野生動物のようにしか見えない。


そのまま、低い声で、おばあさんは囁くように言った。

「前々から、お前とお前の親を消し去りたかった。だけどお前の親を消すのに、私は力を使い果たしてしまった。

だが、ここを見つけてからは。お前を探し出し、招くのは簡単だったね。足らない力はあれが便利だったよ」


そう言いつつ、サヤを指差す。サヤは少しずつ後ずさった。

「……っあ、そうか。何かに呼ばれているような、あの感じは…ばあさんだったのか……!」


少年は心当たりにハッとする。

おばあさんはニヤリと笑い、


「ようやく、お前を殺せる。

これほど喜ばしいことはないと思わないかい?」


ゆっくり少年に近付きながら言った。


「思わないねッ!」

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