本当の私と恋
今までいろんなことがありすぎて、彼氏を作るなんて考えもしなかった。

いずれは父の会社の関係の方とお付き合いもあるかもしれないと思っていたけど、

いつもの私は地味子ちゃんだから、男の人たちから声すらかけられたこともない。

それはそれで私は満足だけど、霧島さんにそんな風に言われたくない。

何だか、馬鹿にさせているみたいで…


「美咲ちゃん、ごめんね。こんなにきれいな子が男と付き合ったことがないなんて思わなかったから…」


『あの…いつもはこんなではないので…』


「そっか…でも嬉しいよ。
 ところでさっ。俺達ってあったことない?」


はっ??このセリフってよくあるナンパみたい…

でも、この霧島さんでもナンパなんてするのかしら?

逆に声をかけられることはあるだろうけど…


『あの…部長のお友達ですよね。私初めてお会いしたと思うのですが…』

霧島さんは首をかしげながら…
「・・・そっか。そうだよね。」

何だか、本当にあった記憶があったような表情だった。

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