本当の私と恋
会議の準備を終えて、後はお茶を用意するだけになり、一旦会議室を後にした。


「ねえ…みさき。あのさっ。さっきのってもしかして聞こえてたりした?」

『・・・えっと。何のこと?』

私は一生懸命知らんぷりをしてみたけど、どうやら私は嘘がつけないようだ。

「やっぱり…美咲の顔、赤くなってるよ。
 全部聞こえていたんだ。さっきの。」

こうなっては嘘をつくことはもはや無意味
『ごめん。急いで帰ってきたら、何だか入りにくい雰囲気だったから』

「こっちこそ。ごめん。
 美咲に変な気を使わせちゃって…

 あのさ。実は、さっき同じ部署の人に食事に誘われちゃって…
 それを彼に聞かれちゃっていたみたいで…
 怒ってるんだよね。」
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