本当の私と恋
「霧島らしからぬ発言だな。
 俺は今までこいつとの長い付き合いの中でこんなこと言ったのは初めて聞いたぞ。
 まっ、高梨さん…いや…美咲ちゃんもこんな奴だけどよろしくね。
 あと、美和の事もね。」


『はい。美和は私の一番大切な…親友ですから。』


霧島さんとのまた楽しい時間を過ごせることが嬉しいと思うようになっている自分に一番驚いているのかも知れない。


4人での食事はまた楽しい会話が続いて、時計を見たら結構な時間になっていた。


「じゃあ。この辺で。
 霧島、美咲ちゃん大切にしろよ。
 社内でのことは美和と俺で見ててやるから。」


「わりいな。よろしく頼むわ。
 美和ちゃんもこれからも美咲ちゃんの事よろしくお願します」


「そっそんなこと。こちらこそよろしくお願いします」


私をそっちのけで話が進んでいくことに戸惑いを覚えたけど、
幸せな気持ちが先に立って、何だかふわふわした感じ。
お酒に酔っているのかもしれないけど…

詩人ぽく言えば、彼に…霧島さんに酔っているのかもしれない。


部長と美和は二人で帰り、私と霧島さんは一緒に帰ることになった。

車に乗り込み霧島さんはずっと私の手を握っていた。

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