本当の私と恋
『・・・実は父から・・・。
　そろそろ結婚をって言われたので、お付き合いしている人がいると伝えたのです。
　そしたら、今すぐ…連れて来いって。
　お仕事中だし、無理なのはわかっていますから。
　私から父には言っておきますし。』


「美咲。美咲のお父さんは将来俺のお父さんだよ。
　今すぐ行くから。待ってて」

『でも…お仕事。』

「美咲。仕事は親父に頼むことができる。
　会議は明日の早朝に変更することだってできる。
　でも、美咲のお父さんに会うのは今しかないだろ。
　これでも会社を動かしている人間なんだ。
　今一番優先すべき事を考えて行動している。

　今から行くから美咲実家までだと…
３０分後に着くと伝えておいてくれる？」

『分かりました。
　ありがとうございます』

「美咲がお礼を言うのは違うよね。
　俺が言わなきゃ。
　お父さんに合わせてくれるんでしょ？」

『はい。待ってます』

「ああ。じゃ後で」



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