本当の私と恋

『あの…幸樹さん。先ほどのお父様の言葉はどういったことでしょうか？』

疑問を持ったままではいけないと思い直接聞いてみた。


「ああ。あれか…あれはなぁ。」
何だか幸樹さんは言いにくそうに…頭をかきながら言葉を紡いだ

「美咲、前に俺はあったのが三回目だって言ったの覚えてる？」

『はい。でも私、どうしても思い出せなくて…ごめんなさい』

「いや。いいんだよ。覚えていないのが当然だと思う。
　以前にパーティーであっているんだよ。
　まあ、俺も親父に連れられてしょうがなく行ったんだけど。
　そこで、お父さんと一緒にいる美咲を見つけたんだ。
　その時、俺がじっと美咲を見ていたら、親父がそれを見ていたみたいで。」

そう言い終わった幸樹さんはとても恥ずかしそうにしていた。



そんな前から私の事を気にしてくれていたなんて思うと本当に…嬉しいって感情なのか…
恥ずかしいって感情なのか分からないけど。