異世界で不老不死に転生したのに余命宣告されました
ごまかしたって無駄なことは最初からわかっていた。制作者のリズにはオレの機能は丸わかりだ。だからリズの気持ちを知りながら逃げていることも丸わかりだ。
リズの望み通りちゃんと話そう。結論は彼女が望むものではないにしても。
「君の気持ちは知っている。オレも君が好きだよ。他の方法を思いつかなかったのは、君とキスしたかったからかもしれない。でも、君がオレを好きになっちゃダメなんだ。オレはロボットなんだから。今はいいけど、一年後にお払い箱になって、オレは君のそばにいないかもしれない」
「絶対いるわよ」
「は?」
あまりに軽く断言されて目が点になる。
「え、だって成果を上げられなかったらお払い箱で解体処分って言わなかった?」
「言ったけど、そういうことにしといた方が成果を上げようって気になるでしょ? 危険を伴う仕事だし、今後の特務捜査二課の方針にも大きく影響するわけだから、適当にやってもらったら困るの。それでもお払い箱になったとしたら私が引き取るつもりだったわよ。元々私の趣味で作った物を提供したわけだし」
てことは、余命宣告はハッタリだったってこと?
気が削がれて、思わず呆けてしまいそうになる。いやいやいや、問題はそれだけじゃないだろう。