あたしは兄を探しています。
「もーっ!!これだから俺、茜ちゃんはダメなんだよ!!」
いきなり大きな声を出して、そう言ったリュウ君。
な、な、何事だ!?
「もー、やだ…」と言って、あたしの肩に頭を乗せる。リュウ君の白に近い金色の髪があたしの頬をくすぐる。
「ちょ、りゅ、リュウ君!?」
「なに」
「なに、っじゃない!!そろそろ離してくれたら嬉しいんですけど」
「やだ」
やだ!?子供かよっ!!
なんかリュウ君めっちゃイイ匂いするし、ドキドキしてきたから死にそうなんだよ、コッチは!!
「なぁーんて、僕は茜ちゃんを困らせたりはしないよ」
スッと離された体。
「あはっ、茜ちゃん可愛い。顔が真っ赤だ」
リュウ君は太陽みたいな笑顔で、あたしの頭を撫でた。