あたしは兄を探しています。
龍司くんと仲間。《龍司くんside》
~数時間前~
「んじゃ~、またねぇ。多分、午前中の授業は出ないから昼休みになぁ~」
そう言って、俺は二人に背を向けて歩いた。
あいつらのいる音楽室へと向かう。
ガラガラ
音楽室を開けると、話していたのを止めてこっちを見る。
おーおー、視線が熱いねぇ。
「よっ、ワリィワリィ。すっかり忘れてたぜぇ」
俺は笑って言う。
けど誰も笑わないし、誰も話さない。
「君は一応、総長なんですからきちんと守ってくれなければ困ります」
「はいはい、ごめんねぇ」
坂梨 剛(さなかし ごう)
敬語で話す、黒髪メガネ。
blue birdでは情報屋。こいつの手に掛かれば何の情報だって分かる。