28才の初恋
第3章『仕事と女』

3-1

 いつものように電話が鳴り響き、人の出入りの絶えないオフィス。
 良いねー、仕事が忙しいということは良いことだ。私はこういう活気が大好きなのだ。

 入社して六年、今年は特に雰囲気が良い!
 なんたってこのオフィスに大樹クンが居る!これは他のどんな事にも比べられない。

 四年前に導入した自然照明強化システムよりもオフィスが明るくなってるし。
 三年前に導入した空気清浄機よりも課内の空気が爽やかになった。

 そう感じているのは……私だけかもしれないが。

 それでも!私にとっては入社してから最高の環境で仕事が出来ている!!
これは異論を認めない!!

 職場環境が快適という証拠だってちゃんとあるのだ。
 その証拠とは――私の仕事をする能率が遥かに良くなっている。
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