28才の初恋
「はい、この度は本当に申し訳ないことを……」

 大樹は地面に頭を付けた体勢のまま、顔を少しも上げることもなく桃代に謝罪の意を繰り返す。
 桃代はそんな大樹の様子を眺めながら、「ふん」と小さく嘲るような声を漏らしながらソファから立ち上がる。

 そのまま大樹の傍まで歩み寄り、大樹の背後まで来たところでその場に片膝を着くような姿勢となった。

「申し訳ないと思うなら……だ」

 そう言いながら、大樹の背中に少し太い目の武骨な手を這わせた。ピクッと反応した大樹の身体にまるで構うことなく、桃代は手を大樹の股間の辺りまで細やかに動かす。

「キミが……この場で見せる『誠意』が何か……分かるだろう?」

 有無を言わさぬ語気を用いながら――桃代が大樹の尻を撫でた。
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