28才の初恋
 オフィスを出発するギリギリの時間で大樹クンは戻って来た。
 外で報告書は完成させてきたようで……まるでギリギリまで外に居るために予定を無理に詰め込んだような外回りの内容である。

――やっぱり……避けられてる!?

 どうやったら大樹クンは元通りに私と接してくれるようになるの!?
 言ってくれれば何でもするよ?

 ツインテールで毎日通勤しろって言うならばやるし、スクール水着で角のコンビニまで行っておでんを買って来いというならば喜んで買いに行きますよ!?

 それよりも大樹クンに避けられているかもしれないという状況が一番キツい。
 私は何をやらかしたのだろうか?
 酔っ払って居酒屋を破壊しつくした?
 それとも調子に乗って裸踊りでも披露してしまったか?

 昨夜の記憶が完全に記憶に無いだけに不安が尽きない。
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