28才の初恋
「イヤーン! このお兄さんカッコイイ!!」

 うん、予想はしていた……。
 していたけどさ……この状況って異常じゃないか!?

 どうして、接待されるべき桃代部長の隣に私しか女が居ないんだよ!!
 コの字型になったテーブルの縦線の部分に大樹クンが強引に座らされて、私と桃代部長はそっち除けで店の女の子の人だかりが出来上がっていく。

 大体、八人がけのテーブルに私たちを含めて二十人近くが座ってるというのは明らかにおかしくないか?

 みるみるうちに桃代部長が不機嫌になっているのが分かる。
 大樹クンもデレっとしてるわけでも無いんだけど、それでも若干嬉しそうな顔。

 元気になってくれたのは良いけど……良いんだけど、やっぱり『ムキーッ!!』ってなるよ!!
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