28才の初恋
 というワケで、やって来ました。
 銀座の高級クラブ『グリとグラ』。
 所属しているのが他のクラブでナンバーワンだったキャリアが無ければ入店できないというハイレベルなお店だ!
 なぜそんなシステムを私が知っているのかといえば……まあ、OBなのだから仕方ない。

 と、まあ……また黒い過去は置いておいて。
 早速、桃代部長を店内に案内する。

 無駄に高いシャンデリアに、無駄に高いテーブル。
 無駄に高いソファに無駄に高いグラスに酒。
 極めつけは無駄に高い料金!!

 これを高級クラブと言わずして、何を高級クラブと呼ぶのだ!というくらいに高級クラブだ。これで満足してくれなければもう後は無いというくらいに最終手段である。

 桃代部長の好みのタイプは前もってリサーチしてあるし、そんな女の子を付けてくれるように前もって頼んである。
 これだけ仕込みをキチンとしてあるのだ。

――今日で接待を完成させてみせる!!
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