28才の初恋
「――じゃあ、頼んだわよ」
「は、ハイ! 任せてください! 姐さん!」

 現ママこと、私のかっての弟子にしっかりと段取りを付けて、いざ接待スタートだ!
 これで失敗するというのならば、これはもう私の失策ではない。
 これだけの接待でオチないのは女に興味のない同性愛者くらいなものだ。

 桃代部長の両隣には、銀座でもナンバーワンと噂のあるママに、某企業の社長に億ションを四件ほど貢がせたという噂を持っているこの店のナンバーワン。 
 差し向かいの位置にはファンクラブまで作られたほどのこの店のアイドルと呼ばれる女の子を配置してある。

 さすがに私の弟子である。
 接待をする際のツボというものを完全に心得ている。
 これならば……いかに桃代部長といえども絶対にオチるだろう。

 こうして、ファイナルミッションは開始された。どうせ接待費用は会社持ちだ!
 
――好きなだけ楽しむが良いわ!!
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