28才の初恋
「……長、課長! 課長ってば!」
いきなり現実に引き戻された。私の真ん前に橋本が立っていた。見れば、書類を片手に抱えている。
「うん? どうしたの?」
平静を装いつつ、橋本に用件を聞く。
私の返答を聞くや、橋本は私のデスクに手に持っていた書類を広げた。
「これが来週の会議用の資料なんですが、課長の承認を得ておきたいと思いまして」
橋本が持ってきたのは、週末の営業部会議で使われる予定の取引先別の仕入れ価格見積表だった。会議の資料として、営業部長へ正式に提出する為に私の承認印が必要となる。
いきなり現実に引き戻された。私の真ん前に橋本が立っていた。見れば、書類を片手に抱えている。
「うん? どうしたの?」
平静を装いつつ、橋本に用件を聞く。
私の返答を聞くや、橋本は私のデスクに手に持っていた書類を広げた。
「これが来週の会議用の資料なんですが、課長の承認を得ておきたいと思いまして」
橋本が持ってきたのは、週末の営業部会議で使われる予定の取引先別の仕入れ価格見積表だった。会議の資料として、営業部長へ正式に提出する為に私の承認印が必要となる。