28才の初恋
 こんな事を考えている間にも、私のヒールは桃代部長のフトモモにキリキリと喰い込んでいる。

「す、スグにどけますので!!」

 慌てて脚をどけようとするが……バランスを崩した!!
 片足でよろけて、フラフラっとなって……そのままヒジが桃代部長の額に直撃!

「アアンッ!!」

 ん……?
 また場違いな声が響いたような……?

 って、そんなことを思っている場合じゃないって!!
 やってしまった、これで今回の接待も失敗……というか取引自体が終わること間違いなしだ……。と、とにかく謝らないと!

「も、申し訳ありません!!」
「も、もっと……」

――あれ?なんだか……様子がおかしいぞ?
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