28才の初恋
「今は……まだ。もう少し……待ってください」
視線は前を向いたままだ。
その姿は、私に告げるようにも見えるし、自分に誓うようにも見えた。
そのどちらかは分からないけど……私は小さく「ウン……」と呟き返した。
四月の夜、街に吹く風はまだ頬に少し冷たい。
でも、手に伝わる大樹クンの体温は暖かい。
――気が付くと……私は握った手をブンブンと振り回していた。
こんな幸せな気分、人生で初めてだ!
視線は前を向いたままだ。
その姿は、私に告げるようにも見えるし、自分に誓うようにも見えた。
そのどちらかは分からないけど……私は小さく「ウン……」と呟き返した。
四月の夜、街に吹く風はまだ頬に少し冷たい。
でも、手に伝わる大樹クンの体温は暖かい。
――気が付くと……私は握った手をブンブンと振り回していた。
こんな幸せな気分、人生で初めてだ!