28才の初恋
 コンビニから帰ってきて、久しぶりになった食事を貪る。
 今の時間は十時なので、これを食べたらスグに銭湯に行けば余裕をもって帰って来れるだろう。

 大樹クンの立場からしてみれば上司の家への訪問だ、時間はピッタリに来ると思われる。

 十一時に銭湯に行って、ゆっくりと入ったところで十二時過ぎには家に戻ってきておける。
 
――完璧だ、完璧な計画だ……!

 寝室の掃除まで手が及ばなかったのが悔やまれるが……。
 まあ、万が一にも寝室を使うような状況は訪れないだろう。
 訪れてくれれば……それが一番嬉しいのだけど。
 まあ、もしも万が一が訪れれば、その時はソファを活用すればいいか。

 と、考えているウチに買って来た食糧は空っぽになってしまった。
 
――さて、それじゃあひとっ風呂浴びてくるか。
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