28才の初恋
 昼休み、外も雨が降っているということもあり、忙しくはないのだけどコンビニで買ってきたサンドウィッチで済ませる。
 課員もみんな外回りに出たまま帰って来ないし、小島でさえもコンビニで買ってきたお弁当をオフィスで食べている。

 一課も三課もおらず、オフィス内は私と小島の二人きりのランチという珍しい光景となっている。

 私と小島は別に仲が悪いということもない。
 性格はノンビリとしているが、ちゃんと仕事もするし、二課では私の他にはたった一人しかいない女性である。
 全然、嫌いではないタイプの人間である。

 休憩時間には『サーティーンの新作アイス、メチャクチャ美味しいですよぉ』とか、『来週からカクイでバーゲンが始まるんです、狙い目はバッグですねぇ』とか有用な情報を貰うこともある。

 そんなワケで、このお昼休みも他愛の無い世間話になる……と思っていたのだが。

 ネットで旅行先の選定を進めつつ、トンコツ風味焼豚サンドウィッチを頬張っていると、向かいのデスクから小島が話しかけてきた。
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