28才の初恋
1-5
時刻は十一時五十五分。きっかけは小島の発したこの一言だった。
「ねぇねぇ、池田クン。一緒にランチに行こうよ」
どうにか『大樹クンを見つめることを止められないスパイラル』から脱出し、デスクに向かって真面目に仕事をしていた私の耳が……ピクンと反応した。
心情を表現するならば、耳がゾウのような大きさになるほど聞き耳を立てていた。
……ら、ランチ?一緒にランチ?
大樹クンとランチ!行きたい!私も行きたい!
大樹クンも「良いですねー」なんて返事をしている。
「ねぇねぇ、池田クン。一緒にランチに行こうよ」
どうにか『大樹クンを見つめることを止められないスパイラル』から脱出し、デスクに向かって真面目に仕事をしていた私の耳が……ピクンと反応した。
心情を表現するならば、耳がゾウのような大きさになるほど聞き耳を立てていた。
……ら、ランチ?一緒にランチ?
大樹クンとランチ!行きたい!私も行きたい!
大樹クンも「良いですねー」なんて返事をしている。