28才の初恋
「彼女……ですか?」

 小島の質問に大樹クンの言葉が濁る。
 その濁りに、私の耳のサイズがさらに大きくなる。

(いるの!? 彼女いるの!?)

 気持ちと行動がこんな時に限って一致してしまう。自分でも分かるくらいに体勢が前傾姿勢になっているが……この際そんなこと気にしてられるかぁっ!!

「お? その返事はいるのかぁ?」

 磯野がからかうように、ニヤニヤしながら大樹クンに答えを促す。
 大樹クンを困らすのは許せんが……ナイスだぞ!磯野!!
 彼女がいるの!?私はどうなるの!?
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