28才の初恋

「おおっ、おっとっとっと……！」

　グラスにビールを注いであげると、溢れそうになるビールを口で迎えに行く大樹クン。
　どうやら酔っていれば私が隣に居ることも気にならないようで、久しぶりに気兼ねなく会話できそうな雰囲気だ。

　師匠もこちらを満足そうな顔で見ている。

――師匠！アタイ頑張りますよ！！

　目で自分の決意を師匠に伝える。
　ここからが、さっき部屋で学んだことを実践するチャンスだ！

　小島流小悪魔式恋愛術、その三条だ！

『男の子の隣に座ったら、まずはボディタッチしちゃえ！　そうすれば男の子はアナタのコトを意識しちゃうよっ！』

　これですね！これを使えば良いんですね！
　まず、目に入った部分を……一気に触る！！
　
　『コリッ！！』　

　あ……浴衣の襟から見える乳首ばかり見てたので。