28才の初恋
「い、いや。でも……その」

 大樹クンは既に耳まで真っ赤になっている。
 うーん、良い作戦だと思っていたのだが……何だか逆に緊張させるような結果に。
 こ、興奮して襲ってきても良いんだよ!?
 そう思う私とは裏腹に、大樹クンは逆に縮こまってしまっているように見える。

 うーん、中途半端に見せるから照れてしまうのかもしれない。
 ここは……一度全裸を見せてしまえばどうだろうか?

 きっと、今まで女性の裸を見たことが無いから照れて緊張してしまうのだ。
 一回でも全裸を見ておけば、きっと胸くらいでは緊張しないようになるはず……!

 当初は裸を見られないように、と行動していたのに。
 何だか本末転倒のような気がしてならないが、ここまで来てしまうと後には引けないような気分になっている。

――見せるでえ……ワイは見せるんや!!

 意を決して、一気に立ち上がりながら言い放つ!

「ほ、ほら! 全然恥ずかしがることなんてないのよ! い、池田クンも立ってみる?」
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