28才の初恋
8-2
専務の注文したアイスコーヒーが届き、ようやく長い沈黙から解放された。
「瀬戸くん、今の仕事は楽しいかね?」
いきなりの質問である。
聞かれるまでも無く、今の仕事はすっごく楽しい。
そりゃあ欲を言えばキリが無いが、大樹クンと同じオフィスで仕事が出来ているのだから楽しくないわけがない。
「はい。とても充実しています」
『何が』とは言わないでおくが、言葉に嘘偽りは無い。
私の返事を聞いて、専務が満足げに頷く。
――この前振りはどんな話に繋がるのだろうか?
まさか、配置替え?それとも転勤か?
そんな考えが頭をよぎる……が、自分の中でいくつかの否定意見が思い浮かぶ。
私が営業二課の課長になってから一年と半年である。
異動や転勤となるには期間的にはあまりにも短い。
「瀬戸くん、今の仕事は楽しいかね?」
いきなりの質問である。
聞かれるまでも無く、今の仕事はすっごく楽しい。
そりゃあ欲を言えばキリが無いが、大樹クンと同じオフィスで仕事が出来ているのだから楽しくないわけがない。
「はい。とても充実しています」
『何が』とは言わないでおくが、言葉に嘘偽りは無い。
私の返事を聞いて、専務が満足げに頷く。
――この前振りはどんな話に繋がるのだろうか?
まさか、配置替え?それとも転勤か?
そんな考えが頭をよぎる……が、自分の中でいくつかの否定意見が思い浮かぶ。
私が営業二課の課長になってから一年と半年である。
異動や転勤となるには期間的にはあまりにも短い。