28才の初恋
――どうしたの!?食欲が満たされたから、今度は性欲に火がついたのかな!?

 もちろん大歓迎だ!お昼休みの残り時間だってまだ二十五分残っているし、それだけの時間があれば充分に満足させてあげるよ!!

――と、妄想はほどほどにして。

 そうしておかないと、現実と妄想を混同して本当に大樹クンに襲い掛かってしまいそうだ。
 現に、私の視線は迫ってくる大樹クンの手ではなくて何故だかベルトのバックルにしっかりとロックオンされてしまっているし。

 なので、大樹クンの手が私の頬に触れた瞬間にビクッとしてしまったわけでして。

「ほら、口に青ノリが付いてますよ」

 私の口の周りに、青ノリが一粒付いていたようだ――そのまま、その指についた青ノリをパクっと口に入れた大樹クン。

――もう、このまま大樹クンに食べられたい。
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