28才の初恋
「い……大樹クン!」
初めて、素面のままで。
焦ることもなく大樹クンを名前で呼び掛ける。
私の声に、夜景を見ていた大樹クンが振り返った――。
「どうしました?」
大樹クンは穏やかな顔で私を見つめる。
優しい眼差しで、微笑むような口元で。
私の言葉を待ってくれている――。
――告白……ちゃんと言わなきゃ!
しかし、乾いたノドが上手く声を出すことを許してくれない。
このまま声を出しても、きっと裏返りとんでもない声になってしまうことが自分で分かる。
――でも……でも!!
格好悪くても良い。見苦しくても良い。
自分の気持ちを伝えて――『スタートライン』に立ちたいのだ!
初めて、素面のままで。
焦ることもなく大樹クンを名前で呼び掛ける。
私の声に、夜景を見ていた大樹クンが振り返った――。
「どうしました?」
大樹クンは穏やかな顔で私を見つめる。
優しい眼差しで、微笑むような口元で。
私の言葉を待ってくれている――。
――告白……ちゃんと言わなきゃ!
しかし、乾いたノドが上手く声を出すことを許してくれない。
このまま声を出しても、きっと裏返りとんでもない声になってしまうことが自分で分かる。
――でも……でも!!
格好悪くても良い。見苦しくても良い。
自分の気持ちを伝えて――『スタートライン』に立ちたいのだ!