28才の初恋
 外に吹く夜風が、火照った顔に当たって気持ちが良い。思わず「ふう」とため息が出る。
 こうやっていると少しずつ酔いも醒めていく。
お酒も美味しかったし、ずっと大樹クンの隣をキープ出来たし……本当に良い歓迎会だった。

 心残りといえば……トイレから戻った後、私が大樹クンに飲ませ過ぎたせいか彼が座敷で寝てしまい、殆ど会話らしい会話ができなかったことだろうか。
 『ワインが好きなんです』という言葉に嬉しくなって、ボトルを八本ほど空けさせたのがいけなかったのだろうか?
 チャンポンにして飲むと酔うのが早くなるからなあ……。少し反省だ。

 大樹クンは現在は起きて、橋本に肩を抱えられている。その役……私がやりたかった!
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