28才の初恋
その橋本が、大樹クンを肩に抱えたまま自身もややフラついた足取りで私の方へやって来た。
「課長もまだ酔ってるようですね。珍しい」
ズレた眼鏡を直しながらそう呟く様が、酔いの力も手伝ってか……本当に割り箸が動いているように見える。
全員がちゃんと帰れるかどうか、皆の酔い具合をチェックしているようだ。
――本当に面倒見の良い男である。
しかし、これだけ面倒見が良いし、性格だって良いのに……未だに独身であるというのは何か重大な欠陥でも抱えているのだろうか?
例えば『性別の好みがアレ』とか、『三次元の女がどうにもアレ』だとか……。
――そんなことを考えてみるのも楽しい。
「課長もまだ酔ってるようですね。珍しい」
ズレた眼鏡を直しながらそう呟く様が、酔いの力も手伝ってか……本当に割り箸が動いているように見える。
全員がちゃんと帰れるかどうか、皆の酔い具合をチェックしているようだ。
――本当に面倒見の良い男である。
しかし、これだけ面倒見が良いし、性格だって良いのに……未だに独身であるというのは何か重大な欠陥でも抱えているのだろうか?
例えば『性別の好みがアレ』とか、『三次元の女がどうにもアレ』だとか……。
――そんなことを考えてみるのも楽しい。