28才の初恋
 大樹クンは橋本の肩から降ろされているが……自力で立っている。
 彼も酔いが醒めてきたのだろう。
 飲ませ過ぎた、という思いがあった分、若干ホッとする。

 しかし、大樹クンも自力で立てるようになっているのか……ということは、二次会に参加するのだろうか?

……だとしたら、私も意地でも二次会に参加しなければ!!

 もたれかかった看板から力を振り絞って身体を起こす。まだ足元が若干フラつくが……大樹クンが参加する宴会に私が参加しないわけにはいかないっ!!

 クラクラくる頭で大樹クンたちが居る場所までたどり着いた瞬間……脚がもつれて転んだ。
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