28才の初恋
 大樹クンに肩を支えられたまま、自分の頬を抓ってみる。

……酔っていて感覚が鈍いのだが……ちゃんと痛い!痛いよ!!

 ということは……これは現実か!?
 こうやって、大樹クンに肩を抱かれているのか!?

 こ、こんな状況になったということは……ホ、ホテルでも行くか?
 金なら私がいくらでも出すから……じゃなくて!!
 それじゃあ、ただのエロいオジサンだ!!

 と、とにかく。いつまでもひっついてたらオカシイ人だと思われる!
 若干、私生活では変態が入っているかもしれないけど、決してオカシイ人ではない!

「あ、ありがとう……」

 自分でも分かるくらいに顔が紅くなりながら、名残惜しい気分を残しつつ身体を離す。
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