壁ドン……しちゃいました!?


「なにしかめっ面してんの?」


「しっ、してないよ……」


そう言いながらも、わたししてたかな……?自分の頬をペタペタ触った。




――あ……痛いな。


デート帰りの電車。


発車まで後数秒で、走りに走って勢いよく電車に駆け込んだわたしたち。

中は満員とは言えないけれど、席は全部埋まっている。



随分長いこと街を歩いたわたしの足は、普段ヒールに履き慣れてないこともあって、悲鳴をあげていた。



――ビィィ



ブザーが鳴って電車が動き出す。


ついにわたしの足は限界を迎えて、少しよろめいた。

< 2 / 11 >

この作品をシェア

pagetop