君と星空の彼方

「じゃじゃーん！
この学園の寮に住む宙橋学園寮生のみんなです！」



ミズキが両手を開いて大々と紹介してくれた先。

やはり、カラフル…

じゃないっ⁉︎

なんか思ったよりカラフルじゃない珍しい髪色の人たちが集まってる！


「よろしくお願いします」

一応、一礼。
もう挨拶はしてあるんだけどね、昨日。

「顔を上げて」

優しい声が聞こえて、私は顔を上げる。

目の前にはメガネをかけた、真面目そうな男の…先輩かな？がいた。

茶髪で茶色の目に、黒縁メガネ。


決して地味ではなくて、もともと綺麗な顔立ちなのにメガネで隠している感じがした。


「学生寮長の高校3年、イリヤです。
ホシノさん、よろしくね」

「は、はい！」

良かった、優しそうな人で。


「ちょっとイリヤ！抜け駆けするな！

はじめまして、副寮長高3のマナミです。
よろしくねん♪」


綺麗な人だなぁ…イリヤ先輩とは仲が良いのかな？

マナミ先輩はイリヤ先輩と同じ茶色の髪の毛茶色の目。

モデルになれそう、マナミ先輩…！キレイ系！

「あ、私たち幼馴染なのよ。

3年生は私たち2人だけ。

2年生ってなんか多いのよね〜！
あ、だからって歓迎してないわけじゃないのよ⁉︎
ただ羨ましいわぁ、3年はこいつだけとか気が落ち込むのよ」


マナミ先輩がイリヤ先輩の肩をバシバシ叩く。

イリヤ先輩は別に抵抗もせず「痛いなぁ」とだけ言って微笑んでいた。

イリヤ先輩…心広い！

ムルとは違って！

ムル、見習おうね、イリヤ先輩を……！