君と星空の彼方
いざとなれば、普通に生徒会長だって動けるし、実質4対1…


幻獣使いは味方が増えることに利点がある…!




それが、生徒会長の場合は1体の幻獣どころか…4体も!



こんなんじゃ、いくらセイヤでも…!




「どうしたんだ、セイヤさん‼︎


僕が聞いている限り、君はもっと強いと聞いていたが…所詮それほどじゃないってことかな⁉︎」




挑発するような生徒会長の言葉にもセイヤは表情を一切変えない。



ただ今にも殺しそうな勢いで襲いかかる幻獣たちを避けながら。




その様子に生徒会長は一瞬悔しそうな顔を見せた。




「……なぁ、生徒会長」



逃げ回るセイヤのその声は、決して大きくないのに模擬戦場によく響く通る声が聞こえた。



たった今、炎がまた襲いかかろうしてるのに…それを避けながら淡々と言いのけた。




「…俺は幻獣が嫌いなんだよ。


いや…一族が嫌いだ。


力を持たないだけで追放されて、力を持つものだけが有利になって。



一族の長の子供は王子だの姫だのまつりあげられるのも、



全部、大っ嫌いだ」




そう言うとセイヤは空高く飛んだ…




いや…




飛び上がったんだ。






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