君と星空の彼方
そしてセイヤをまとっていた空気ごと、何かが変わった。



正義の神、アストレアの力を持ったセイヤの目は真っ赤だったけど…


どこか鋭く一点を見つめていた。



ジャンプをすれば、もちろん落ちる。



けどセイヤは宙に浮いたまま、全く動かない。





もしかして、衝撃波を利用してる、とか…?



「な、星空使いがなにを言う!


お前らがなんで僕たち幻獣使いを変えなきゃいけないんだ!」



急に豹変したセイヤに、生徒会長の顔に焦りが浮かんでいたのが分かった。



幻獣たちもなぜか攻撃を出さずに、ただぽーっとセイヤを見ていた。






「…訳アリでね、それは言えない。

まぁ、それもあって…俺たちはこんな関係じゃいけないんだよ」




俺たち…って、



宙橋学園と獣剣学園のこと?

それとも、星の一族と幻獣の一族?


どっちにしろ…2つの能力者の、対立ってこと?



「このままじゃ、お互い勘違いしたまま、対立の溝は深まるだけだ…


もう、お互い犬猿の仲になるのは、やめねえか」




シールドすれすれに浮かんでいるセイヤに見下ろされる私たち…


セイヤはまるで、太陽のようだった。



優しくて暖かくて、光を出す太陽。



そんなセイヤに生徒会長も唇を強く噛み、顔を歪めた。





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