君と星空の彼方
「…なんだよ…全て全て俺らのせいにして。

確かに俺らにも悪いところはたくさんあるし、雑な対応も、売られた喧嘩も買ってお前らの大切な幻獣を傷つけた。


けどな…



…甘ったれんなよっ‼︎‼︎」





セイヤの鋭い武器のような声に生徒会長はぐっと息を呑んだ。


その顔には、悔しさと悲しさだけじゃなくって、なにか影もあった。


…まだ、何か戸惑ってる感じがする…?



「…甘ったれてなどいない。


なにを甘ったれてると言ってる、君は!」



「…考えろよ、ちょっとは…!

この何十年間ただ対立して傷つけあって、あいつが悪いあいつが悪いって、話し合いもせずに言っていた。

幻獣も、星空もどっちも一緒だった。



能力者のプライドが高くって、お互い一歩引くのを忘れてたんだよ。




それに最初に気付いた俺らは…代表を決めたんだ、幻獣の一族族長と話し合うために。



そして幻獣の一族に取り合っても…全く聞く耳持たずだよ。



でも、その理由を俺たちは知らない…理由も知らずに、いろいろ決められない


なにか…俺ら星の一族を信用できない理由があるんじゃないのか?」



セイヤの顔に悔しそうな表情が浮かんだ。


星の力と、幻獣の力。


星の力は、対立しあっていた2つの力を修復しようと思ってたんだ。

けど…幻獣の力にだってプライドもあったし、考えがあったんだよね。


それに気付けなかったのが星の力。



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